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ノーベル賞賞金へは課税すべきでないとの世論から所得税法の一部を改正することになった経緯を示す国会議事録の一部。ノーベル賞の賞金には税金がかからないという事実は知られているが、実は湯川の受賞後に決まったものである。

なお、湯川自身はノーベル賞受賞時はアメリカに在住していたので、この改正がなくても日本に所得税を払うことはなかった。


6-衆-大蔵委員会-14号 昭和24年11月21日

昭和二十四年十一月二十一日(月曜日)
    午後三時二十一分開議
 出席委員
   委員長 川野 芳滿君
   理事 北澤 直吉君 理事 小峯 柳多君
   理事 小山 長規君 理事 前尾繁三郎君
   理事 川島 金次君 理事 林  百郎君
 理事 早稻田柳右エ門君
      岡野 清豪君    田中 啓一君
      塚田十一郎君    苫米地英俊君
      西村 直己君    三宅 則義君
      山口六郎次君    中崎  敏君
      松尾トシ子君    宮腰 喜助君
      河田 賢治君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  水田三喜男君
        国税庁長官   高橋  衞君
 委員外の出席者
        大蔵事務官   原  純夫君
        大蔵事務官   忠  佐市君
        專  門  員 黒田 久太君
        專  門  員 椎木 文也君
    ―――――――――――――
十一月十九日
 浴そうに対する物品税撤廃の請願(島村一郎君
 紹介)(第九一八号)
 同(今村忠助君紹介)(第一一七二号)
 乾のりに対する物品税撤廃の請願(三宅則義君
 紹介)(第九二三号)
 同(千賀康治君外一名紹介)(第一一七四号)
 メリヤス物品税の戻税に関する請願(尾崎末吉
 君紹介)(第九三四号)
 たばこ民営反対に関する請願(原田雪松君外二
 名紹介)(第九六〇号)
 同(福田一君紹介)(第九六一号)
 同(米原昶君紹介)(第九六二号)
 同(寺本齋君外二名紹介)(第一一二一号)
 同(志田義信君紹介)(第一一二二号)
 きせるに対する物品税免除の請願(塚田十一郎
 君紹介)(第九六六号)
 電気アイロンに対する物品税軽減の請願(天野
 公義君紹介)(第九六九号)
 医師、齒科医師の登録税免除に関する請願(丸
 山直友君紹介)(第九八六号)
 取引高税撤廃の請願(細田榮藏君紹介)(第一
 〇〇四号)
 毛織物差益金の税免除に関する請願(細田榮藏
 君紹介)(第一〇〇五号)
 紙に対する物品税撤廃の請願(島村一郎君紹
 介)(第一〇四九号)
 同(塚田十一郎君紹介)(第一〇五〇号)
 同(稻田直道君紹介)(第一〇八五号)
 同(床次徳二君紹介)(第一二〇三号)
 自動車関係の諸税撤廃の請願(田中織之進君外
 一名紹介)(第一〇五三号)
 同(今野武雄君外一名紹介)(第一〇七六号)
 同(三宅則義君紹介)(第一二二〇号)
 衞生陶器の物品税改正に関する請願(早稻田柳
 右エ門君紹介)(第一〇六四号)
 公務員の厚生福利施設拡充に関する請願(江崎
 一治君外三名紹介)(第一〇九二号)
 国家公務員共済組合法の一部改正に関する請願
 (小川平二君紹介)(第一一二六号)
 同(三宅正一君外一名紹介)(第一一二七号)
 徴税における目標割当制廃止の請願(風早八十
 二君紹介)(第一一三八号)
 映写機類に対する物品税軽減の請願(坂田道太
 郎君紹介)(第一一四〇号)
 北海道における清酒生産増石の請願(佐々木秀
 世君紹介)(第一一四七号)
 共済組合の長期給付に関する請願(中原健次君
 外二名紹介)(第一一六八号)
 ぼうしに対する物品税軽減の請願(坂田道太君
 紹介)(第一一七三号)
 美術品に対する物品税撤廃の請願(佐藤重遠君
 紹介)(第一一七五号)
 国分町に刻たばこ製造工場設置の請願(床次徳
 二君紹介)(第一一八五号)
 織物消費税引下げによる交付金算定方法に関す
 る請願(早稻田柳右エ門君紹介)(第一一九二
 号)
 ラジオ受信機類に対する物品税軽減の請願外一
 件(前尾繁三郎君紹介)(第一二一五号)
の審査を本委員会に付託された。
同日
 所得税の所得標準率決定に関する陳情書(宮崎
 県議会議長甲斐善平)(第二五六号)
 食肉加工品に対する物品税撤廃の陳情書(東京
 都港区芝濱松町三丁目二番地日本食肉加工協会
 理事長保谷千代松外五十九名)(第二六七号)
 貿易品製造業者に対する融資順位引上等の陳情
 書(岡山県経済再建委員会長日下孝二)(第二
 七四号)
 鉱工業用揮発油を課税対象より除外の陳情書(
 東京都新宿区角筈一丁目一番地日本ゴム工業会
 長中松眞郷)(第二七七号)
 繊維製品に対する消費税等撤廃の陳情書(東京
 都新宿区角筈一丁目一番地日本ゴム工業会長中
 松眞郷)(第二七八号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 所得税法の臨時特例等に関する法律案(内閣提
 出第三三号)
 物品税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三四号)
 織物消費税法等を廃止する法律案(内閣提出第
 三五号)
 所得税法の一部を改正する法律案提出に関する
 件
    ―――――――――――――

○川野委員長 開会いたします。塚田十一郎君。

○塚田委員 この機会に所得税法の一部を改正する法律案の提案をいたしたいと考えるものであります。

 先般来、例の湯川博士のノーベル賞金に個人所得税がかかるかどうかというような問題が非常に議論になり、世上をにぎわしたのでありますが、国会各党はみな、ああいう種類のものには税をかけるべきではないということで、湯川博士の問題は必ずしも課税すべきだという結論に来ているわけではないのでありますが、今後そういう問題が起きた場合には、疑義が生じないように、そういう種類のものに対しては今後個人所得税がかからないように、法の上に明定した方がよいということで、先般来各党と打合せをしておりましたところが、各党とも意見が一致いたしましたので、この機会に当委員会に提案いたしまして、これを大蔵委員会の提案として御採択を願いたいのであります。

 さらにその内容及び簡単な提案理由を申し上げたいと思います。それは

「所得税法の一部を次のように改正する。第六條第二項第一号中「贈與(個人以外のものからの贈與を除く。)」

「贈與(個人からの贈與及び個人以外のものからの贈與のうち、学術、技芸、慈善その他文化的又は社会的貢献を表彰するものとして交付するほう賞金品で命令で定めるものに限る。)」

に改める。さらに附則として

「1、この法律は、公布の日から施行する。2、この法律による所得税法の改正規定は、昭和二十四年分の所得税から適用する。」

 以上が改正案の内容であります。  これを提案いたします理由は、ここで特にあらためて申し上げぬでも十分各委員において御存じだと思いますが、要するに学術、技芸、慈善、文化的または社会的貢献を表彰するものとして交付される褒賞金品については、これは文化の発達、社会的貢献の奨励をはかるというような意味から、所得税を課税しないことにする必要があるであろう。これが本法案提出の理由であります。  以上各委員にお諮りになつて、委員会の意向をおとりまとめ願いたいと思います。


Tag: ノーベル賞 国会 史実 インパクト ノーベル賞賞金 課税 税金


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