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[関連ページ] 天地は万物の逆旅 湯川と古典


湯川といえば混沌を思い出す

随筆が教科書に:混沌に九穴を穿つと死んだ

 若い人は湯川秀樹を知らないようですね。この研究会の人はもちろん知っているからこそ入ったのでしょうが、湯川秀樹って誰?という人は多いのではないかと思います。野口英世、エジソン、キュリーの伝記を僕は読んだことがあります。でも、湯川秀樹は読んだことは無い。あまりいい湯川秀樹の伝記がないことも原因のひとつではないかなあなんて思います。

 湯川秀樹がどんな人で何をしたのかも分からない、ただノーベル賞をもらったってことは中学生くらいになれば知ってはいたと思います。湯川秀樹と言うと思い出すのは、混沌の話です。

http://www.geocities.jp/kumatomajp/sab-7.htm

混沌に九穴を穿つと死んでしまったというお話だったはずですが、九つの穴ってどことどこだろうと首をひねった記憶があります。たしか、湯川の書いた随筆か何かが国語の教科書に載っていたのだと思います。

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随筆「荘子」に:九穴でなく七穴目

 私の所持する湯川著書の中では、「荘子」と題する随筆は『湯川秀樹自選集3』p. 363に載っています。(自選集には初出の箇所が示されていない欠点があります。1961年とだけあります。)

 荘子原文からの湯川の現代語訳には、「人間は皆七つの穴をもっている。目、耳、口、鼻」となっていて、混沌は、九穴でなく、七穴目をあけられたときに死んでいます。

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グーグルでは九穴が多い

「混沌七穴に死す」って言葉があるくらいのようだから本当は七穴なのかな。でも記憶しているのはやはり九穴。ググルと「混沌、七穴」は44件なのに対し、「混沌、九穴」は382件。ま、こんなの拘ってもはじまりませんが。

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『荘子』の原文は「人皆有七竅…」

 『荘子』の原文は、岩波文庫版によれば、「人皆有七竅、……、七日而渾沌死」で、湯川の引用・訳の通りです。九穴は別由来のものと思われますが、Oさんの記憶では、どうして荘子と結びついたのでしょうね。

 「混沌、九穴」のグーグル検索で出るのは、中国語のページが多いですね。日本語のページに絞ると、「混沌、七穴」41件、「混沌、九穴」45件となりました。

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詳しくはブログに

 [後日の注]もう少し詳しい関連の話を、私のブログ記事「科学と文芸:湯川博士の場合 4」に書きました。湯川の随筆からの部分的概要や引用も含んでいます。(T)

 注:ブログプロバイダーの障害により、上記のリンクは目下(2009年5月初頭から)切れています。(T 100304)


Tag: 混沌 渾沌 荘子 古典


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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 七竅(即ち七穴)に死す -- 一言居士 2009-12-11 (金) 00:17:57
  • このページは最近「人気の20件」の上位にあったのが、姿を消しました。不思議に思って開いてみると、 Counter の表示が10に減っていました。ついでに、目下のリンク切れについての注を記入しました。 -- T 2010-03-04 (木) 08:23:19
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Last-modified: 2017-07-09 (日) 18:25:58 (39d)